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クリスティアーノ・ロナウドやメッシ、ネイマール等、世界のスーパースターがゴロゴロとプレーしており、Jリーガーでも憧れる選手の多い、スペインのプロサッカーリーグ、リーガ・エスパニョーラ。
2016年には日本代表の清武弘嗣選手が強豪セビージャに電撃移籍したり、エイバル所属の乾貴士選手がメキメキと頭角を現してきたりと、日本人選手との関わりも以前よりも増えてきている。
また、2016年のクラブワールドカップ決勝でレアルマドリードを慌てさせた張本人として、世界から注目された柴崎岳選手が1部のラス・パルマスというチームから獲得を検討されているというニュースもあるようだ。
しかし、香川選手が成功したドイツ・ブンデスリーガや、2016年岡崎選手のレスター・シティが奇跡の優勝を果たしたイングランド・プレミアリーグのように、日本人が大成功したという話を聞かないのもまた、このリーグ。
EU圏外選手枠に厳しいこともあり、日本人にとっては鬼門、とするサッカーメディアも多い。
今回は、そんな世界が憧れるリーガ・エスパニョーラに、これまでにチャレンジした日本人選手たちを紹介したい。
城彰二
所属クラブ:バジャドリード
在籍:1999-2000シーズン
成績:15試合出場/2ゴール
日本人で最初にリーガ移籍を果たしたのは城彰二選手。
横浜Fマリノスからのレンタル移籍だった。
レギュラーとして定着し、ゴールこそ少なかったものの、ポストプレーなどが評価されていたが、ケガの影響で契約を見送られてしまったようだ。
西澤明訓
所属クラブ:エスパニョール
在籍:2000-2001シーズン
成績:6試合出場
2人目は元日本代表FWの西澤明訓選手。
セレッソ大阪からのレンタル移籍だった。
6試合出場で得点ナシと、目立った活躍はできず、1シーズンでイングランドのボルトンへと移籍している。
大久保嘉人
所属クラブ:マジョルカ
在籍:2004-2005シーズン、2005-2006シーズン
成績:39試合出場/5ゴール
3人目は史上初の3年連続Jリーグ得点王にも輝いた大久保嘉人選手。
セレッソ大阪からのレンタル移籍だった。
初年はデビュー戦の鮮烈ゴールや、マジョルカ奇跡の残留と言われる1部残留への貢献などが認められ、UEFA選出スペインリーグ・若手ベストイレブンを受賞。
翌年もレンタル延長という形でチームに残ったが、完全移籍とはならなかった。
中村俊輔
所属クラブ:エスパニョール
在籍:2009-2010シーズン
成績:13試合出場
4人目はそれまでスコットランド・セルティックで英雄として名を馳せた中村俊輔選手。
しかし、所属チームの監督も言うように、リーガではうまく適応できなかったようで、
わずか1年で古巣横浜Fマリノスへ移籍している。
なお、この際、恩師ストラカン監督擁するイングランド・プレミアリーグ2部、ミドルスブラのオファーを断っている。
家長昭博
所属クラブ:マジョルカ
在籍:2010-2011シーズン、2011-2012シーズン
成績:18試合出場/2ゴール
5人目は家長昭博選手。
初年はトップ下として出場し、2得点を挙げたりと、12試合に出場するも、
翌年、監督の構想外となり、出場機会を減らし、Kリーグ・蔚山現代FCへ移籍した。
指宿洋史
所属クラブ:セビージャ
在籍:2011-2012シーズン
成績:1試合出場
6人目は指宿洋史選手。
これは珍しい例だが、指宿選手はJリーグを経験せず、スペイン2部リーグのジローナFCと入団テストに受かってのプロ契約。
その後セビージャへ移籍しているが、トップチームでの出場は1試合にとどまり、その後はベルギー2部、スペイン・バレンシアの2部チームなどを転々とした後、アルビレックス新潟へ移籍している。
ハーフナー・マイク
所属クラブ:コルドバ
在籍:2014-2015シーズン
成績:5試合出場
7人目はハーフナー・マイク選手。
オランダ1部リーグ、エールディビジのフィテッセからコルドバへの移籍。
5試合に出場したが、その後監督の構想外となり、契約解消となっている。
乾貴士
所属クラブ:エイバル
在籍:2015-2016シーズン、2016-2017シーズン
成績:37試合出場/3ゴール(2017年1月14日現在)
8人目は乾貴士選手。
ドイツ・ブンデスリーガのフランクフルトから、本人の念願だったリーガ・エスパニョーラへ移籍。
けして裕福ではないクラブだが、泥臭くプレーして左サイドでレギュラーを確保。
そのドリブルテクニック等で、徐々にチームやメディアから評価され始めている。
清武弘嗣
所属クラブ:セビージャ
在籍:2016-2017シーズン
成績:8試合出場/1ゴール(2017年1月14日現在)
そして9人目はドイツ・ブンデスリーガのハノーファーから移籍した清武弘嗣選手。
ドイツで十分な成績と実績をあげ、スペイン1部の強豪セビージャへ満を持しての移籍だった。
当初からその高い技術力でアシストやゴールを挙げ、高い評価を得たが、
監督交代により出場機会が激減。苦しい状況が続いている。
やはりリーガは日本人にとって鬼門なのか
ヨーロッパ主要リーグの中でも、リーガは日本人にとってハードルが高いと言われている。
清武も言うように、リーグの底辺レベル自体も高いが、EU圏外選手枠が3つしかないというのが、大きなネックになっていることも否めないようだ。
そんな中、エイバルの乾貴士選手は左サイドでコンスタントに出場し、チーム内やメディアからの評価を高めている。
【乾貴士タッチ集】エイバルvsアトレティコ・マドリード(2017/01/07)
なかなかいい結果が出なかったスペインでの日本人サッカー選手だが、清武選手も含め、ぜひ爪痕を残して欲しい。